第3章 忘れさせてあげる⦅七海⦆
七海の後を追うと、七海は五条と合流した。
そこで、電話の相手が七海だった事を理解した。
『健人! 五条センパイ!』
さっきより大きな声で2人を呼べば、七海は驚いた表現をして から視線を外した。
五条はいつも通りニコニコとして片手を挙げた。
『健人、何で此処(高専)に居るの??
仕事は?? 術師になるの??』
質問責めの の頭に七海の大きな手が置かれ、 はハッと言葉を止めた。
「少し落ち着いたらどうですか、。質問は1つずつ。」
七海は の頭から手を離し、続けた。
「いろいろありまして…。
また高専に戻る事にしました」
『そぅなんだ! また一緒に居られるね♪』
自分には向けられた事の無い満面の笑み。
を見れば七海に好意があるのはすぐ理解できた。
それでも、七海が居ない間、 を近くでみてきた五条はおもしろく無かった。
「 、七海が術師に戻ったからって学生の時とは違うんだよ?」
『分かってますよ♪』
ニコニコとそう答える に、五条は「それなら良いけど」と言って、嬉しそうな をそれ以上見たく無かったため、その場から離れた。
七海は1級で高専を卒業していたため、すぐに単独での任務が増えた。
だが、 と一緒の任務もあった。
2人が距離を縮めるのに そう時間はかからなかった。