君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】
第202章 202
「ん…んーっ。はぁい。龍くん大好きー」
抱き上げられたまま口付けられ、嬉しそうな笑みが返って来れば、龍之介もまた幸せそうに微笑む。
「俺も大好き。ほら、今日はちょっと冷えるから長袖だよ?」
「わかったー」
パタン、と再び龍之介の部屋の扉が閉まり、天と楽は揃って息を吐き出す。
「天然無防備ほにゃらら娘…」
「龍も大変だね」
「大変そうには見えねぇけど」
「…確かに。嬉々としての世話してるかも」
暫くしてまた龍之介の部屋の扉が開けば、ぱたぱたと愛らしい足音。
「あ、盛り付けてくれたの?ありがとー」
キッチンへ戻ってきたが見たのは、てきぱきと朝食を盛り付けて並べていく天と楽の姿。
そんな二人に近づき、はにぱりと微笑んだ。
先程の露出はどこへやらとばかりに、長袖長ズボンのもこもこ部屋着に変わっていた。
確かに今日は少し冷えているが、流石に過保護が過ぎる。
「こんくらい任せりゃいいんだよ」
「今日三人は打合せでしょ?」
「忙しくてもご飯作ってくれるんだからこれくらい甘えて。今日の打ち合わせはMOPに出ることになった場合のスケジュール調整。そういえば、のランキングもかなり上がったみたいだけど」
天の言葉には頷きながらも苦笑を浮かべる。
「うん。ブラホワに向けてもMOPは出演できる方が良いと思うんだけど…でも、Re:vale、TRIGGER、ZOOLを抜けるとは思わないなぁ…IDOLiSH7もいるし」
上位三組が優勝を争うMOP。
現在一位がRe:vale、二位がZOOL、三位にTRIGGERがランクインし、次いでIDOLiSH7とがランキングに乗っていた。
朝食のセッティングが終わり、龍之介が降りてきたところで全員で席に着く。
「いただきまーす」
「の先のスケジュールは?」
「私はー…年末年始スケジュールに合わせたドラマやCMの撮影が結構入ってるかな。年明けにアルバム出るから収録もあるし、番宣、アルバム宣伝、トレーニング各種に、日本アカデミー賞、ブラホワ、それに伴ってリハーサルもあるし…目回りそ」
「ランクインしてもMOP出場は難しいな」
「だねぇ…スケジュールが合わずに辞退って可能性はあるかな」
苦笑しながら頷けば、でも、とは微笑む。