君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】
第231章 231
くすくす笑いながら、2人で車に乗り込みホテルへと向かう。
突発のお泊りに、わくわくとしたを見て、龍之介は満足げに頷くのであった。
~おまけ~
「………どういうこと?」
「知るかよ」
龍之介のマンション。
天と楽はスマホを片手に互いを見る。
「“とお泊りして来るね”ってなんだ。の部屋ってわけじゃないよな」
「まだ帰ってきてなくてこのラビチャってことは外泊ってことでしょ。全く、未成年なんだから仕事以外で異性とお泊りはダメって言ってるのに」
「どこの母親なんだお前は」
ふん、と怒りの吐息を漏らす天に、呆れた様子の楽。
だが天に、じゃあ楽はお泊り許すわけ?と聞かれて口ごもってしまう。
「許す……いやでも相手が龍ってわかり切ってんだし、たまには良いんじゃねぇの?」
「…それは確かにそうかもしれないけど。龍だけズルいじゃない」
このマンションに帰って来れば、例えの部屋に龍之介が泊まることになってもに会える。
けれど、外泊をされてしまったら会えないではないか。
は明日も仕事なのだから、丸っと1日会えないではないか。
そんな天の激白に、楽は一瞬呆気としてから苦笑する。
「どんだけに会いたいんだ、お前」
「どれだけ疲れてても、の顔見たら癒されるんだよ、僕は」
「それは俺もわかるけど」
「まぁ、ここで帰って来なさいっていうのも小姑っぽくていやだし、に嫌われたくないし……この僕が嫌われたくないって思うのが不思議だけど」
「には嫌われたくねぇだろ。俺だって嫌だ」
そう言って頷く楽に、天は一瞬目を見開いた後ため息をつく。
「ホントに不本意なんだけど」
「お、やるか?」
「やんないよ。不本意なんだけど…のことに関しては気が合うよね」
「…龍以外の男全員とその部分でだけは気が合うと思うぞ」
「……あの子ホントなんなの」
「小悪魔」
「だね」
ケンカが多い2人ですらこれに関しては意見が一致してしまう。
あの子は本当に恐ろしい魅力を持っている…と改めて思い知ってしまう天と楽なのであった。