君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】
第202章 202
FriendsDayが幕を下ろした翌日。
久々のオフであるは誰よりも早く起床し、朝食づくりに励んでいた。
「、早いなおま…お前っズボン履けズボン!!」
「え?履いてるよー、ほら」
「めくんな!!」
次いで目を覚ました楽が下りてくるなりキッチンに立つに目を見開く。
寝ぼけ眼が一気に覚醒したようだ。
龍之介のシャツを着ているのだろう、ブカブカのシャツを羽織る。
一見すれば、大き目のシャツをワンピースのように着ているようにしか見えず、白く細い足が丸見えである。
いくらほぼ自宅とは言え、そんな格好はまずかろうと声を掛ければ、ちゃんと履いているとこれまた短いショートパンツを見せつけられた。
「何騒いでる、の…。、着替えなさい」
「?」
「あのね、ここが龍の自宅で、数週間前までも一緒に暮らしてて、僕たちを信用してくれてるからこそ無防備でいるんだろうけど。僕たちも男。しかも君が大好き」
「私も大好きっ」
そういう事じゃない。
けれど、朝から眩しいほどの天使の笑みを向けられた天と楽は完全に毒気を抜かれたように肩をすとんと落とした。
「…うん、もう、好きにしてて」
「なんか…騒いだのがアホみてぇ…はぁ…」
「「可愛い」」
目元に手を当てながら項垂れる天と楽に首を傾げれば、もうすぐできるよ、とコンロの火を消す。
同時に、上から扉の開閉する音が聞こえ、はたちまち目を輝かせてそちらに向かった。
「龍くんっ、おはよー」
「、おはよう。今日もはや…な、なんて格好してるの?!」
「?」
駆け寄り抱き着いてくるを可愛い、と抱き締めてからそっと身体を離せば、朝からなんともセクシーなその姿。
慌てて階段から身を乗り出し、龍之介は天と楽が起きていることを確認した。
「え?!ちょ、天!楽!見てない?!」
「「見てない」」
「絶対?!」
「「絶対」」
本当はばっちり見て言葉も交わしているのだが、テンパっている龍之介を更に慌てさせるのは得策ではない。
一切何も見ていないと首を横に振れば、龍之介はこくりと頷きを抱き上げた。
「え!ちょ、まだご飯途中…」
「まず着替えようね。こんな可愛い恰好誰にも見せて欲しくないよ?」