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君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】

第199章 199




「ん?どうかした?」
「あ、いえ…何か思う所があるのでは、と思って…」
「ああ、あれだけ陸やちゃんを気に入ってる了さんが、二人がTRIGGERの曲を歌って裏切られた!って逆上するんじゃないかって…あああ、本人にこんなこと聞かせちゃダメかっ!ごめん!」
「いえ、大丈夫です」

ふるふると首を横に振り、は百を見上げる。
その瞳は、しっかりとした強い芯を持っている。

「何かあった時に、自分に何が出来るかはわかりません。でも、やれることがある以上、何があっても私にしかできない事をやり遂げます」
「ちゃん…うん。俺たちも、同じ気持ち。ちゃんの事も、IDOLiSH7のみんなも、守るよ」
「頼もしい先輩がいて、私たちは果報者ですね」
「そんなに褒めちゃやだぁー!ちゃんったら!」

にぱりと笑う百にも笑みを返し、振付確認してきます。とスタジオの端へ向かう。
確認のための時間はほぼない。
それでも、自分たちにできる最高を届けたい。

「……うん、大丈夫」
「時間無いな。ほぼぶっつけ本番だけど、いけるか?」
「TRIGGERの曲だもん」

TRIGGER狂い女優と呼ばれ早幾月。
これほど頼もしい言葉はないのかもしれない。

「よし、じゃあ本番しっかりやろうぜ!」
「おー!」

最後のメモリアルソング発表までもう少し。
はこれまでの疲れと緊張感で、僅かなふらつきを覚えた。

「、大丈夫?」
「万理さん…はい。あと少しですから」
「20分はあるから少し控室で休む?」
「いえ。このまま突っ走ります」
「はは、分かった。絶対無理しちゃダメだよ」

万理の言葉にこくりと頷けばぽふぽふと撫でられる。

「バンちゃんて、っちに甘いよな」
「担当タレントだからなぁ」
「ずっと傍に居るし…」
「…え、まさか」
「…んなわけないだろ?!には十さんがいるんだし」
「誰がさんを好きになっても、さんは十さんしか見てませんよ」

一織の言葉に、だよなぁ、と一同頷く。

「マッジで。っち、リュウ兄貴しか見てねぇもんな」
「数いる芸能人から引く手数多に誘われてるらしいけどな」
「この間、大御所俳優さんから口説かれてましたね」

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