• テキストサイズ

君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】

第198章 198




「必ず、あの十龍之介からを奪う。その為なら僕はどんなこともする…って。ちゃんに、近々会いに行くから伝えておいて、と」
「その事、には?」
「言ってません。先に十さんに伝えた方が良いと思って」

陸のその言葉になるほど、と頷き、龍之介は微笑み陸を見る。

「ありがとう、陸くん。教えてくれて」
「いえ」
「には俺から話してみるから、今はFriendsDayに集中させてあげて欲しい」
「そうですよね…わかりました。ちゃんには何も言いません」
「ありがとう。陸くんもこれから本番なのに…ごめんね」
「いえ。俺は平気です。でも…」
「…うん、大丈夫。は大丈夫だから」

安心させるように微笑み、龍之介は頷く。
その笑みに陸もまた、はい!と頷いた。

「龍くん、そろそろ出発だって」

陸が戻れば、入れ替わりにが駆けよってくる。
そのまま抱き寄せれば、何とも幸せそうな笑みが返って来た。
人目をはばからない二人に一織は額に手を当て項垂れるが、幸い朝食の時間が始まっている様で、ロビーに人はいない。
流石にも龍之介も、周りを見ていちゃつく場所を考えている様だ。

「そっか。じゃあ…俺は家帰るね」
「うん、来てくれてありがとう。気を付けてね」
「も頑張って。愛してるよ」
「私も愛してる」

にこりと微笑み、龍之介はに口付ける。
もまた口付けを返せば、行ってきます!と微笑み手を振りながら駆けていく。
そんなを龍之介もまたにこやかに見送り、姿が見えなくなってから顎に手をかけた。

「…月雲社長、か…」

何がどうなるか分からないが、これだけは言える。

は、俺が守る。

がそれを望むかはわからない。
けれど、彼女が龍之介にとってかけがえのない存在であることに変わりはない。

「天と楽にも相談かな」

一人呟き、龍之介もまたその場を後にするのであった。
一方、タクシーで会場へ到着したは、夜中に番組を進行して寝不足満載の大人組の元へ。

「あとじゅーにじかん!!」
「あとじゅーにしかん!!」
「お前さんたち…俺らがそんな元気だと…」
「あとじゅーにじかん!!」

/ 1123ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp