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君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】

第181章 181




「こちらにサインをお願いします。…あの、ご迷惑でなければこちらの色紙にもお願いしてよろしいでしょうか?」

そっと色紙を差し出され、はにこりと微笑み頷く。

「はい、勿論」

色紙を受け取り、まず書類に署名してから色紙にペンを走らせる。

「あて名はホテルのお名前で良いですか?」
「あ…恥ずかしながら、私の名前でもよろしいでしょうか…?」
「はい。では、名札拝見させていただきますね」

スタッフの名前を見て書き、色紙とペンを差し出す。

「どうぞ。いつも応援ありがとうございます」
「こちらこそ、ありがとうございます!」
「では、お世話になります。よろしくお願いします」
「チェックインは15時となりますので、よろしくお願いいたします」

スタッフに見送られ、ホテルから出れば辺りを見回す。
京都はにとっては庭のようなものである。

「さて、五時まで時間あるしなぁ」
「?」
「ん?」

名前を呼ばれ振り返れば、そこには同級生の姿。

「明美!」
「やっぱやん!どないしたん?」
「TRIGGERのライブ!前乗りしたの」
「なるほど。じゃあ今時間あるん?」
「ん?うん、お腹空いたからご飯食べに行こっかなーって思ってたとこ」

腕時計を確認しながら頷けば、ならお茶がてらランチしよ!と誘われ頷いた。

「明美が一人なの珍しいね」
「みんな受験生やからね。私就職だから暇なんよ。内定決まったしな」
「そっか、良かったねぇ」

友人おすすめのカフェへと足を踏み入れれば一気に視線が集まる。

「芸能人、すごいわぁ」
「はは…すみません。あ、二人です」
「こちらのお席どうぞ」

席に案内され、はスマホを取り出して龍之介に連絡。

[ばったり友達と会ってご飯食べることになったよ!リハーサル頑張ってね]
[友達に会えたんだ!良かった。一人で観光するって聞いて心配してたんだ。リハーサルは予定通り五時には終わるから、終わったら連絡するね]
[ホールまで行っちゃダメ?]
[大丈夫だよ。ホール着いたらちゃんと通用口から入りなさいって姉鷺さんが言ってるよ]
[はーい!]

「よし」
「しっかし、あっという間に売れっ子になったなぁ、」
「忙しいよー休みがない…今日明日明後日の休みが一カ月ぶり」

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