君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】
第168章 168
「大丈夫、脛蹴っといた」
「リュウ兄貴は?」
「ブチ切れてた」
「ならいーや」
「良いんですか?…今夜の収録、ZOOLも一緒ですよね」
一織の言葉に、は頷き、環も頷く。
「ぜってー俺らから離れんなよ」
「うん。頼りにしてるね、環」
「まかせろ!」
そんな話をしながら教室へ入れば各々席に着く。
「そいえばさ」
「ん?」
「っち引っ越したん?」
「うん。引っ越した。と行っても、部屋隣に移っただけだけど」
「じゃあこないだ遊びに行きゃよかったなー」
「いつでも来ていいよー」
「十さん怒りませんか?」
一織の言葉に、環、、どちらも黙り込む。
「黙り込むなよ、ちょーこえーじゃんっ」
「いや、龍くん静かーーーに怒るから…」
「さんに向けては怒らないでしょう、あの人」
「ベッタベタに甘やかしてんもんな」
そこはと龍之介の関係を知る者たちすべての共通認識らしい。
「つか、怒られたことあんの?」
「んー…ない、かな?」
「だろうな」
「でしょうね」
「あ、一回だけある」
思い出したようにが呟けば、なになに?!と環が問いかける。
「一回、疲れてソファで寝ちゃってさ」
「うんうん」
「そしたら、こんなとこで寝て風邪引いたらどうするの?って、抱っこでベッド連れてってもらった!怒られた!」
惚気じゃん?
惚気ですね。最大級のベタ甘惚気ですね。
「それ、怒られてねーし!」
「えー?」
「それは、ただ単に甘やかしです」
「あれー?」
「さん…貴女、家でもお姫様なんですね」
呆れたような一織の言葉に、はきょとんと首を傾げる。
どうやら日常過ぎて自覚がないらしい。
「っち今日何歌うん?」
「んー?新曲発表だよー」
「マジ?!ちょー、楽しみじゃん!」
「衣装も楽しみにしててねっ」
そんな事を話していれば、こちらを見る悠の視線に気づいたがそちらを見る。
「なーに?いすみん」
「だーかーら!いすみん言うな!」
「いーじゃん。いすみんもっちって呼んでいーよ?」
「だめだめだめ!それ俺だけが呼んでいーやつだからっ!」
「じゃあだめだ。環専用だ」
「だろー?」
「…何?お前ら付き合ってんの?」