君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】
第157章 157
龍之介の中で、が小首を傾げるその仕草は、TOP10にはいる程好きな仕草である。
「頑張ってみる」
「うん!頑張ろうねっ」
その後もシンプルもしくはシックを合言葉に、モノトーンプラス差し色で買うものを決めて行った。
「天と楽は何買うの?」
「俺は食器類。龍の家、龍との食器しかねぇだろ?」
「確かにそうかも。コップ類と取り皿は人数分あるけど…」
「も食器買わないとね」
龍之介に頭を撫でられ、はにこりと微笑む。
一緒に住まなくはなるが、部屋は隣同士。
夕飯に呼んだり呼ばれたりはあるが故に、の食器はそのまま龍之介の部屋に常駐させておくつもりなのである。
「今回も…お揃いで買って良い?」
「うん。の部屋でもご飯食べたい」
「へへ、これからも一緒に食べれるときは食べようね」
頷くに龍之介は微笑み頷き返す。
「天は?」
「僕はまだ足りないものが分からないから、楽と同じで食器類くらいかな。あとは見学。初めて来たから」
そんな天の言葉に、はなるほど、と頷く。
「は来たことあるの?ここ」
「ううん、私も初めて。思ったより広くて歩き疲れちゃいそうだね」
ヒール履いてきちゃったぁ、と呟きながら苦笑し足元を見る。
そこまで高いヒールではないが、この広い店内を歩き回るには少々不向きだ。
「じゃあ、取り敢えず食器選んで、ピックアップは後にして休憩しようか」
「ん?大丈夫。疲れるかもってだけで足が痛いとかじゃないから」
龍之介の甘々過保護が発動し、はくすくす笑いながら軽く首を振る。
ショールームで欲しい商品の番号を書き留め、そのあと巨大倉庫から書き留めた商品を探しピックアップするシステムの為、今は商品を選んでいるだけの状態である。
重いものを持っているわけでは無いため、そこまで疲れてはいない。
「まだ荷運びも荷解きも進んでないから、ちょっとでも進めたいし…でも、ありがとう、嬉しい」
「そっか、俺ももっと手伝いたいけど…」
「ライブの打ち合わせとかあるし、そっちに力入れてくれる方が嬉しい」
TRIGGERの活躍を誰より楽しみにし、祈っているのは、今一番近くで彼らを見ているだ。