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君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】

第146章 146




龍之介の言葉を、想いを、は静かにそっと、耳を傾ける。

「さん」
「…はい」

の瞳が、潤んでいくのが分かる。
そんなに微笑み、龍之介は片膝をついて跪いた。

「ずっと、俺の傍に居てください。俺と、結婚してください」

箱を開ければ、二人で選んだ婚約指輪。
何かは、わかっていた。
けれど、やっぱり、胸が高鳴る。

「龍く…」
「うん、ゆっくりでいいよ」

ゆっくりなんてが待てない。
答えは、ずっと前から決まっている。

「…はい…っ、龍くん、私で…良ければ、ずっと傍に居させてくださ、い…よろしくお願い、します」
「…っ」

涙を溢しながら、それでも幸せそうに笑って頷くを、龍之介を立ち上がって抱き締める。

「龍くん…嬉しい。私なんかで、いいの…?」
「じゃなきゃダメに決まってるだろ?俺が、初めて何を捨ててでも愛したいと思った人なんだから」
「龍くん…っありがとう…愛してる」
「俺も愛してる。、手、出して?」

の涙を拭い、そっと左手を取る。
二人の時はいつも嵌めてくれていた仮の指輪を抜き、きらきらと輝く永遠の証をそっと嵌める。

「ありがとう、。俺を愛してくれて」
「私こそありがとう。私を愛してくれて。これからも、一緒に居られる証をくれて…龍くん、愛してる。大好き」
「ずっと、傍に居る。傍に居て」
「離れない。何があっても、私はここに居る」

花束を手渡せば、その大きさにの顔が隠れてしまう。
くすくす笑いながらがひょこりと顔を出せば、龍之介はそのままを抱き締めて口付けた。

「ん…龍くん」
「の実家にも、挨拶行かないとね」
「さすがにね…。嫌な思いさせたらごめん」
「隣にがいれば、俺は何でも大丈夫」

ぎゅう、と抱き締める龍之介に応えるように、もまた頷いて抱き着く。
龍之介を見上げれば背伸びして、腕を彼の首に回して微笑んだ。

「ね、この薔薇凄くたくさんだけど…何本?」
「赤い薔薇が99本。青い薔薇が真ん中にあるでしょ?合わせて100本」
「すごい…」

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