君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】
第139章 139
「俺、龍之介みたいにワイルドにできるかなぁ?でも、ちゃんに期待されたら、やるしかないね…?」
普段の天真爛漫な笑顔を隠し、大人の色気を持つ笑みを浮かべながらの鼻先を軽くつつく。
「おお、今の笑顔良いですよ、百さん!」
「だからなんで俺には靡かないのちゃん!俺もちゃんと付き合いたいぃぃぃ」
「…カットでお願いします。百くん…」
「百くん、みたいなのがタイプかぁ…」
がっくりと項垂れる岡崎に、万理もモニターを眺めながら苦笑である。
「あとは炒めて煮込んでルー入れるだけなので…私は他のお手伝い行ってまいります!」
にこりと微笑み手を振って、は帰ってきた買出し班の元へ。
何やら疲れている様子の三人に近づこうとすれば、寸前で足を止める。
「おかえりなさ……千さん、何連れ帰って来たんです?」
「、お前さんわかる方か」
「…はっきりじゃないけど…ちょーーっとだけわかる方です、けど…やだぁぁぁぁ!!!龍くん!龍くん!!」
「?!どうしたの?」
「なんかいる!!怖いぃ…!!キジムナー?!キジムナー?!」
「キジムナーはガジュマルとかの精霊だから…ここ、ガジュマルある?」
ねぇよ、と心中突っ込むメンバーたちを他所に、龍之介に抱き着き泣き出す。
ちょっと落ち着かせてくるね、とカメラの届かない位置にを連れていき、そっと抱きしめる。
「大丈夫。安心して」
「うん…びっくりした」
「真っ先に俺呼んでくれてありがとう」
「龍くんの傍でしか安心できないもん」
呟くの一言にきゅんとし、龍之介は嬉しそうに微笑みさらに抱き締める力を込める。
「?、陸くんが話してる」
「誰と?」
「えーと…幽霊」
「マジ?」
龍之介の言葉にそちらへ視線を向ければ、陸が何やら話している様子。
ならば戻ってみよう、と龍之介に頷けば、それでもまだ怖いのか龍之介に先に歩いてもらう。
カメラがあるので手は繋げないが、龍之介の服の裾を掴みながらリビングへ戻る。
そんなの姿に一同悶絶。
可愛すぎる。
「陸…幽霊さん、なんて…?」
「肝試し手伝ってくれるって!色々やってくれるみたい!あ、今からどんなこと出来るかやってくれ…」