第136章 １３６

呟きながら苦笑すれば、よろしくお願いします。と万理に一礼し、龍之介はの元へ戻る。

「ありがとう、しんどかったら自分で言うのに」
「は我慢して我慢して限界が来てからしか言わないでしょ？」
「う…最近はちょっと早く言うもん」
「何、体調悪いの？」
「何とも言えない。悪くなる時とこのままの時と毎月割とばらばらだから…」

苦笑しながら呟くに、何となく察したのか、天にぽふりと頭を撫でられる。

「無理しない様に」
「はぁい」
「今日帰り迎え行こうか？大神さんいる？」
「万理さん一日ついてくれるから大丈夫。ちゃんと元気に龍くんとこ帰るから」
「うん、わかった。温かい飲み物準備しておくね」

龍之介たちはこの後はオフらしい。

「、そろそろ移動しようか」
「あ、はーい！じゃあ、龍くん、また後で！楽、天、わざわざ来てくれてありがとう！まだご飯行こうねっ」

手を振りながら万理に駆け寄るに、あああ、走らないでっ！と過保護大発揮の龍之介。

「大丈夫だろ」
「だと思うけど」
「姉鷺さん待ってるから行くよ」
「そうだな。俺たちはオフだけど姉鷺は仕事あるっつってたし」

それもそうだと頷き、TRIGGERの三人も帰ろうとした瞬間、スタッフの話し声が聞こえた。

「え？十さんじゃないの？二人で片思い中らしいじゃん」
「いやいや、カモフラージュじゃないの？だってあのベッドシーン見たろ？絶対八乙女さんだって」
「九条君だと思ってた…年そんな変わらないし、すっごいお似合いじゃないですか」

どうやら、の恋人探しをしているらしい。
熱愛報道が出てから、の恋人はいるのかいないのか、いるなら相手は誰なのか、そんな話をよく聞く。
特にTRIGGERは共演が多い事、恋人役としてMVにが出演したからか、この三人の内の誰かと付き合っているかもしれないという考察が多く出ていた。
龍之介と付き合っているのだから大正解なのだが、三人の目の前でこう話されると少々興味がわく。

「俺、十さんだと思うなぁ…ほら、あのブランドのネットCM見ただろ？えっろいの」
「まぁなぁ…でもこの現場でも八乙女くんとちゃんすっげぇ仲良かったし…付き合ってんのかと思ったよ、俺」