君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】
第134章 134
飲み物を受け取り、軽く乾杯をして一口飲む。
「このために…生きてる…」
「嘘つけ」
「酒飲みのマネしなくていいの」
「へへ、一回言ってみたくて」
そんな事を言っていれば、注文した肉が少しずつ運ばれてきた。
「さって、焼くよー」
軽く袖を捲り、トングを手に取り肉を焼き始める。
そんなを見てから、楽は龍之介に視線を向ける。
「てっきり、火傷するから俺がやるとか言い出すかと思ったら…」
「一回止めたら怒られたんだ。そんなに甘やかしたら、龍くんがツアーで留守の時、私ご飯作れなくなっちゃうでしょ、って」
「電気ポットでお湯沸かそうとするだけで後ろで見守ってるんだもん」
肉を焼きながらくすくす笑うに、楽は苦笑通り越して呆れ顔である。
「過保護」
「ちゃんは立派なレディなんだから、時には一人でやらせなきゃダメじゃない」
「はい、反省してます」
「焼けたよー」
ひょいひょいと各々の前に肉を配置していく。
冷めない様にそれぞれに取って貰うことにしたらしい。
「上手いね」
「旅館の鉄板コーナーでお手伝いしたことあるんだー。お肉焼くの得意」
にこりと微笑みながらはサラダも取り分ける。
「あ、これくらいやるよ」
「にひひ、ちょっと猫被ってやってみた!おかわりは自分で取ってね」
くすくす笑いながらそれでも肉は焼きたいらしい。
テキパキと肉を焼きながら合間にぱくぱくと食べていく。
「次何頼む?」
「レバーとハツとホルモン」
「内臓攻めだな」
「女性に鉄分大事だからね」
「そうだね。中々鉄分って簡単に取れないしね」
頷くに、龍之介もまた頷く。
「バランスも大事よ。ちゃんと野菜も食べなさい」
「はーい」
「、お前ホント姉鷺に懐いてんな」
「うん。姉鷺さんと話すの超楽しい!」
「光栄ね」
ふふ、と微笑む姉鷺に微笑みを返し、はタッチパネルで皆のオーダーを聞きながら注文する。