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君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】

第134章 134




「確かに…龍くんといると気を使わないというか、自然体でいられるんですよね。龍くんといるのが一番私らしくいられるんだって、龍くんと出会って気付きました」

実家にいる頃は、時々自分が笑っているのが泣いているのかわからなかった時すらあった。
特に家族の前では常に気を這っていたことも自覚していた。
東京へ来て、小鳥遊事務所の寮で過ごすうち、他人なのに家族のように頼れる人たちがこんなにいるという事を知った。
そして龍之介に出会って、人を愛する気持ちの尊さと、身を頼る心地よさを知った。

「龍くんに出会えた私は、世界一ラッキーだと思ってます」
「それは俺の方だよ。に会えなかったら、多分愛なんて知らなかった。そりゃ弟たち家族への愛情や、天や楽への仲間への愛情っていうのは勿論あるけど。たった一人の人に、全てをかけて愛を注ぎたいなんて初めて思った、そう思えることで、人として成長できたとも思うよ。その相手ででよかった。心からそう思う」

の頬を何度もそっと撫でてから、龍之介は微笑んでを抱き寄せる。

「結婚式の誓いの言葉なの?二人とも」
「こんな長いの言うの?!」
「海外はね。日本は誓います、だけでしょ」
「、17だろ?いつ結婚すんだよ」
「へ?」
「17ならもう結婚できんだろ?」
「法律的には出来るけど…」

楽の問いには苦笑しつつ呟く。

「今、結婚はお互いの活動の妨げになっちゃう。私は仕事がやっと増えてきただけの新人女優。龍くんたちTRIGGERは、もっともっと飛躍できる大型人気アイドル。これからもっとファンを夢中にしていきたいのに、結婚したらみんなをガッカリさせちゃう」
「確かに、の活動とTRIGGERの活動のことを考えるとまだ早いね。でも、に本気で恋をしてしまっている人たちからしたら、いっそ誰か一人のものになって欲しいって思う人もいそうだよね」

己の考えを述べるに、天が軽く首を傾げながら呟く。

「そうかなぁ…」
「あくまで予想だよ。そんなこと思ってる人はいないかもしれないけど」

天のその言葉に、なんだぁ、と頷けば扉がノックされて店員が入ってくる。

「お飲み物お持ち致しました!こちらウーロン茶と、ビールになります!」

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