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君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】

第133章 133




「カメラ回すよー」
「はーい!」
「よーい、スタート!」

辺りも暗くなってきて、園内の街灯がロマンチックだ。

『疲れてない?』
『うん。すっごく楽しい』
『良かった』

微笑み見上げてくるに頷き、そっと肩を抱き寄せる。
寄ると共に肩にの頭が擦り寄り、くすくす笑いながら反対の手で頬を撫でた。

「ホント自然にいちゃつくね、二人」
「付き合ってないのが不自然に感じますよね」

そんなスタッフの声が届いた瞬間、スピーカーから大きく音が鳴り始める。

『きゃあ?!!』
『っと、大丈夫?』

その音に驚いたが龍之介に思わず抱き着き、龍之介もまた咄嗟にを抱きしめる。

『ビックリした…始まるんだね』
『みたいだね。スピーカー近くて驚いたね』

の背を撫でながら辺りを見回し、ショー音楽であることを認識する。

『もう大丈夫。ありがとう』
『良かった。でも』
『ん?…うん、手、繋ぎたいっ』

微笑み頷きながらショーに視線を向ける。

『可愛いー!』
『音と光の演出が凄いね!』

最初は驚いてしまったものの、あっという間にショーに引き込まれる二人。
楽しい時間はあっという間に過ぎ、ショーが終われば後は閉演まで穏やかな時間が流れる。

『うん、楽しかったなぁ』
『』

一人呟いていたの後ろから、龍之介がそっと抱きしめる。
嬉しそうに笑い、が龍之介を見上げればそのまま額に口付けられた。

『楽しかった?』
『すっごく!龍とのお出かけはいつも楽しいけど、こういう所もいいね』
『そうだね』

頷き頭を撫でられ、は微笑み景色を眺める。

『いつか、子供とか連れて来たいなぁ』
『そうだね。家族で来たらまた楽しそう。また来ようね』
『うん。ね、龍』
『ん?』
『今日はありがとう、大好きだよ』
『こちらこそ、楽しかった。俺も大好き』

をこちらに振り向かせ、そっと顎を掴んで口付ける。
重なった唇は二人とも弧を描き、微笑み合っていた。

『ふふ…幸せ』
『俺も』
『んっ』

離れな?と思わず突っ込みたくなる二人は、唇が離れぬまま言葉を交わす。
新たないちゃつき方だわ…!と姉鷺が感心する中、カットがかかった。

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