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君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】

第128章 128




「お疲れ様、楽」
「おう、サンキュ。今見送って、龍によろしくって言ったばっかだ」
「あ、もう帰ったんだ」
「ついさっきな」
「そっか。じゃあ今日はのご飯だ」

嬉しそうに微笑む龍之介はいつも通り穏やかだ。
昨夜の電話の通り、もう気にしないと決めたのだろう。

「じゃあ、龍から送ってくわね。まぁ、距離的にも一番近いし」
「ありがとうございます!一緒に作れるかな…。ラビチャ送っとこ」

ウキウキとした様子でスマホを操作する龍之介。
そんな龍之介に姉鷺は、テンション高いわねぇ、とくすくす笑う。

「明日、ちゃんとテーマパーク撮影だから浮かれてない?」
「俺たち、外に堂々と一緒に出掛けられないんで…仕事だけどやっぱり嬉しいですね」

何度か外に一緒に出掛けてはいるが、変装して人目を避けてのものだ。
仕事で撮影とはいえ、デートのようなものが出来ることは素直に嬉しい。

「へぇ、見学行こうかな」
「俺も。二人のいちゃつきっぷり楽しみだな」

天と楽はオフらしく、龍之介はきょとんとした後ブンブンと首を振る。

「え!は、恥ずかしいよ!」
「何を今更」
「ちゃんの前だとすぐデレッデレになるくせに」

四方八方から突っ込まれ、照れ臭そうに苦笑する龍之介。
程なくしてマンションにつけば、ありがとうございました、と微笑み車を降りる。

「明日、ちゃんも乗せていくからよろしくね」
「わかりました。小鳥遊事務所、忙しいんですね」
「みたいね。ちゃんに新しいマネージャー着けようかって話もあるらしいけど…」
「今の俺たちのこと考えると少し難しいかもしれませんね」
「まぁ、全然気にしてない子がそこに来てるけど」

外を見た姉鷺がくすくす笑いながら指さす。
そちらを見れば、部屋着にカーディガンを羽織った天使。

「」
「龍くん、お帰りなさい!」

どうやら到着の知らせから時間が空いてしまったために見に来てくれたようだ。

「一人で出たら危ないでしょ?」
「ごめん、早く会いたかったの」

はぁぁぁ…可愛い、可愛すぎる…何それ大好き
等という思いを微笑みの下に隠し、そっか、と頷いての肩を抱く。

「待たせてごめん。行こっか」
「うん」

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