君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】
第116章 116
「天とが並ぶと、画面が眩し過ぎるんじゃないかな?可愛いと可愛いで」
「それ言ったら楽と並んだら画面真っ白になるんじゃないの?も白いし」
「楽ほど白くないのが悔しい限り…!」
くすくす笑いながら呟くに、そこまで白くねぇよ、と楽は苦笑気味である。
「どんなドラマなの?」
「学園もの恋愛ドラマ。俺が教師で、が生徒だっけか。教師と生徒の秘密の恋愛…って設定だったな」
楽の言葉に、龍之介はそうなんだ、と頷きながらを見る。
「…ある?」
「多分、ある」
その問いかけに、はこくりと頷く。
途端、龍之介は何とも言えない表情である。
「もしかして、キスシーン?」
「うん。お互いキスシーンとかラブシーンは前もって知らせておこうって決めてて」
「分っといた方が良いよな。でも確定じゃねぇぞ?まだ台本も来てねぇし」
「ね。二時間ドラマだから早めに台本欲しいんだけど…」
経験上、特別ドラマなどは撮影時間が割とタイトなことも多い。
他の仕事にも被るため、台本を早めに読み始めたいのが本音だ。
「っていうか、私のお仕事の話は良いから、三人で盛り上がってくださーい」
「ありがとう、」
くすくす笑いながら三人を見送り、は再度スマホに目を落とす。
「龍くんとの仕事は…アンバサダーと、街ロケと…雑誌のモデル…」
数を数えていれば、月の仕事の4分の1は龍之介との仕事だ。
世間に求められているのだなぁ、と小さく頷いていれば、後ろから抱き締められる。
「んきゅ…」
「何してるの?」
「スケジュールチェック。龍くんとの仕事楽しみだなーって思ってたの」
「俺も楽しみ。明日学校だけど、何時くらいに帰る?」
「ん?龍くんが満足するまで良いよ」
「ありがとう、でも…」
言いながら、龍之介はを抱きしめ耳元に囁く。
早く抱きたい
その一言には真っ赤になり龍之介を見上げる。
ちなみに、龍之介の広い背中にすっぽり隠され、の表情は天や楽には見られていないようだ。