君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】
第116章 116
「かっこいい…」
「あんまり褒められると照れるなぁ…」
大した事してないよ。
そう言いながらレモンを絞り、グラスの縁に飾ってへ差し出す。
「みんなの分準備出来たよ」
「龍ももこっち来いよ」
楽に呼ばれ、グラスを持っての背を撫でてから龍之介は天と楽の元へ向かう。
一歩遅れてきたの額に口付け、肩を抱く。
「約一か月間、ライブツアー全力で走ったな。最高だった!お疲れさん!」
「お疲れ様!二人とツアー回れて、すっごく楽しかったよ!」
「全国で沢山のファンに会えて嬉しかった。お疲れ様」
「三人ともお疲れ様でした。やっぱりTRIGGERは最高!」
四人で顔を見合わせて、乾杯!とグラスを合わせる。
「っあー、一か月お酒控えてたから美味しい!」
「マジかよ龍、すげぇな!」
ぐい、と酒を飲み干す龍之介に、はくすくす笑いながら龍之介の手からグラスを受け取る。
「飲みすぎ注意。久しぶりなんだからゆっくり飲んでね」
「ん。了解、奥さん」
「ふふ、まだですよー」
くすくす笑いながらはそっと輪から外れ、カウンターの端に座り三人を見る。
楽しそうに仲間と話す龍之介を見ているだけで、心が満ち足りる。
そんな三人を見てから、はスマホを取り出しスケジュールを開く。
明日は仕事がなく、学校のみ。
明後日からは午前だけ学校へ行き、午後からは撮影やレッスン、打ち合わせが目白押しである。
「休みある?」
「ひゃ?!天…!びっくりしたぁ…学校はあるけど、明日は休みだよ」
「最近忙しいって、四葉環が言ってた」
「環に会ったんだ?そうなの。寮に週一で顔出すって約束もなかなか守れなくて…」
苦笑しながらスケジュールを眺めるに、天は小さく頷く。
「明日の休み以降、激務じゃない?」
「うーん、これでも結構オファー断ったって言われてる…」
「すごいな…兼業とはいえ、ここまで埋まるくらい仕事来るなんて」
「ね。龍くんとの仕事も結構増えてるし、あ、楽ともあるよね」
「おう、ドラマな」
「何で僕だけないの」
天、ちょっと拗ねている。