君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】
第113章 113
「わかった。結婚指輪はにお願いする」
「ありがとう。二人でお揃いの指輪、楽しみだね」
そんな!可愛い!笑顔!ずるい!
にぱりと微笑むに、龍之介は速攻でこの折半に納得である。
この笑顔が見られるのなら、どんな要求だって受け入れるつもりだ。
外で聞いていたのか?とでもいうようなタイミングで話がまとまった瞬間扉がノックされ、スタッフが戻って来た。
「山下さん、お待たせしました」
「いいえ、お話のお邪魔になりませんでしたでしょうか?」
「ちょうど今纏まった所です」
龍之介が、予算の話をスタッフに伝えれば、なるほどと頷き予算に見合った指輪を提示してくれる。
「どれも素敵」
「様はとても綺麗なお指をしていらっしゃいますので、こちらの繊細なカッティングのダイヤモンドも映えるかと思います」
「なるほど…」
「こちらは台座が金になっておりまして、王冠をイメージしたデザインとなっております」
「王冠…」
が呟き、龍之介は現物を見せて欲しいとスタッフに告げる。
「私がピンと来たのがなんで分かるのさ」
「愛してるから」
その返答に真っ赤。
何ならスタッフもほんのり頬が赤い。
「現物お持ちしますね。様のサイズは…5号ですね。少々お待ちくださいませ」
スタッフが部屋を出ていけば、は龍之介を見上げ微笑む。
「もう、恥ずかしいじゃんっ、…でも、私もすっごく愛してる」
「ごめん。でも俺はを愛していることを誰にも隠す気は無いよ」
「へへ、ありがとう。幸せ」
にこりと微笑むの額にそっと口付ければ、こっちも。と唇を撫でられる。
くすくす笑いながらそっと口付ければ、重なったの唇から嬉しそうな笑い声が漏れた。
「可愛い」
「失礼いたします。指輪の方お持ち致しました」
戻ってきたスタッフの手には、クッションのような台座と指輪。
ダイヤモンドを嵌め込んだ台座が金でできており、その台座が王冠のような形をしていました。
「ふふ、まさにTRIGGER」
「それで気になったの?」
「そりゃ、私はTRIGGER命ですから?ダイヤモンドに金色の王冠。まさにTRIGGER狂い女優の私にピッタリ」