君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】
第111章 111※
「っは、あ、あ、あぁ…っ!め、イく、イっん、んああああッ!!」
「っ、ぐ…イ、っく…は、は……愛してる」
「私、も…愛してる…ちゅ、して…?」
「ん…」
小首を傾げて強請るに、微笑みそっと口付ける。
何度か唇を啄み、ちゅるりと吸い上げてから唇を離す。
「まだ顔とろとろ…可愛い」
「恥ずかし、からみないで…」
意識も蕩けてしまっているのか、くすくす笑いながらはそれでも幸せそうに龍之介を見上げる。
「あれ、もう六時だ…」
「へ、え…嘘…」
帰ってきてから、かれこれ二時間以上たっているらしい。
「ていうか…声、忘れてた」
「大丈夫。今のとこ両隣空室みたいだし」
「え?…ばかばかばかばかっ!なんで教えてくれなかったの!」
「必死に声我慢してるが可愛くて…」
つい、と申し訳なさそうに笑う龍之介に、は頬を膨らますも、声を聞かれた心配が薄まったことに安堵し微笑む。
そんなの怒りが溶けたことに安心したはずの龍之介は、再度に視線を向け固まった。
「……、脱ぐ仕事ある?」
「え、無いけど…え?」
「ごめん…我を忘れて…」
龍之介の言葉に自らの体を見下ろせば、所々に紅い花。
あらまぁ、と呟きくすくす笑いながら咲いた花を指先でなぞり微笑む。
「いいの。嬉しいから」
「…怒らないの?」
「これだけ、愛されて…怒るわけないよ。愛してる」
「ありがとう、」
龍之介もまた安堵の表情を浮かべ、微笑みながら口付ければそっとを抱き上げる。
「取り敢えず、ソファで休もっか」
「晩ご飯頼まないとだしね」
「お風呂もね。俺洗ってくるから、何食べたいか選んでてくれる?」
「うん。分かった」
口付け合いながらソファへ向かい、をそっと下ろしてブランケットをかければ、龍之介は下着とパンツだけ履き直し風呂場へと向かう。
「うーん、ご飯…お腹いっぱいなんだけどなぁ…」
愛され過ぎてお腹が空いていない。
けれど明日も仕事。食事はとらねばならない。
「龍くんもライブと移動で疲れただろうし…」
「決まった?」
「うん。うなぎ!」
「うなぎ……」
のスマホを見ながら呟く龍之介に、は首を傾げる。