• テキストサイズ

君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】

第103章 103




「俺もオフの日になるの珍し…あ、違う、実家だ」
「お、出て出て」

頷き邪魔にならぬよう離れるに微笑み、龍之介は通話ボタンを押す。
そのまま軽く画面を離して笑ったところを見ると、ビデオ通話のようだ。

「蒼太、航、瑚太!」
『にぃにぃ、久しぶり!』
「本当に久しぶりだね!何かあったの?」
『うん。…あれ、にぃにぃ家じゃないの?』
「うん、今日はオフでちょっと旅行に来てるんだ」
『TRIGGERのみんなで?』
「ううん、違うよ。…そうだ、紹介しようかな。」
「ん?」
「おいで」

楽しそうな声が画面の向こう側から聞こえ、龍之介がを呼べば今度は、え?と戸惑いの声が聞こえる。
そんな様子に小さく苦笑すれば、は龍之介に近づき、促されるまま彼の隣に座って画面を覗き込んだ。

「可愛い…っ」
『…ちゃん、だ…!え、なんで?!なんでにぃにぃとちゃんが一緒にいるの?』

弟たちを見た瞬間漏れ出たの声に、龍之介はくすくす笑う。

「みんな知ってると思うけど、彼女はさん」
『知ってる!俺、にぃにぃとちゃんのドラマ見てからずっとファン!』
「ありがとうー!」
『でも、何でオフの日に…』
「うん、まだもう少し先だけど、はお前たちのねぇねぇになるよ」

龍之介の言葉に弟たち沈黙。
しかし、すぐに騒ぎ出す。

『えぇ?!』
『龍にぃにぃ結婚するの?!』
『ちゃんがねぇねぇに?!』

大騒ぎである。

「大歓迎だね」
「嬉しい。あ、でも龍くんに話があって電話したんだよね!」
『そう!今日航がリレーで一位になったんだ!』
「すごいじゃないか!」
「おめでとー!航之助くんすごいね!」
『ちゃん、俺たちの名前知ってるの?』
「龍くんによく聞いてるよ。蒼太郎くん、航之助くん、瑚太郎くん。龍にぃにぃみたいに強くは無いけど、皆の頼れるねぇねぇになれるように頑張るから、よろしくね!」

にこりと微笑むに、うっかり惚ける画面の向こうの弟たち。
いつものかぁ、と龍之介はくすくす笑えば、おーい、と声をかけた。

/ 1123ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp