• テキストサイズ

君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】

第1章 1




寮には先にIDOLiSH7のメンバーが住んでいたが、部屋と風呂場にがっちりと強固な鍵を取り付け、お互いに風呂の時間と洗濯の時間をきっちりと決め、それ以外の制限を特に設けないことで、割と馴染んで暮らしている。

「ただいまー」
「お、おっかえりー!今日万理さんの手伝いだったんだろ?結構早かったな」
「三月くん、ただいま!ふっふー。万理さんが早く帰って良いって!みんな揃ってる?」
「おう、今ならみんなリビングに居るんじゃないか?」

居れば大概、三月はいつも出迎えてくれる。
親元を離れて暮らしているにとっては、兄が出迎えてくれているようで嬉しいものである。

「学校帰りに事務所寄って事務仕事だろ?大変だよなぁ…」
「仕事ないからねー…お給料、基本給分はさすがに働かないとさぁ…」

リビングに向かいつつそんな事を話しながら二人は扉を開く。

「おけーりー」
「おかえり!」
「っちおかえりー」
「お帰りなさい、さん」
「ただいま!みんな揃ってるね。よし、では早速!発表します!!」

全員が揃っているのを見て、満面の笑み。
そんなに立っている者はソファに座り、彼女を見た。

「私、、この度……ドラマ出演が決まりましたー!!」
「まじか~!!」
「やったねちゃん!!」
「どんな役やんの?」
「主役誰?」
「ふふー、んとね、共演はTRIGGERの十龍之介さん!私、なんと…恐れ多くも!相手役になりました!!」

全員、いったん沈黙。

「え、えええええ?!すごい!!」
「それ、要はヒロイン役ってことだろ?」
「です。オーディションは端役で受けたんだけど、ヒロイン役で出てほしいとオファーが来たそうです」
「じゃあ、それだけちゃんの演技が凄かったってこと?」
「少なくとも、監督が気に入ってくれたみたい」

詳細は話せないが、大まかなところは皆に伝え、応援と祝いの言葉に礼を言ってからは自室へと戻る。
モデルの仕事は何度かしたことはある。
エキストラ程度のドラマ出演もある。
けれど、メインキャストでの起用は初めてだ。
まだオファーが来ただけの段階ではあるが、鼓動が高ぶる。


/ 1123ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp