君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】
第60章 60
「今朝、私に熱愛報道という名の誤報が出たんだけど、知ってる?」
の問いに一同こくりと頷く。
その後に龍之介との映像が流れ、こりゃ明日にでも熱愛疑惑が出るだろうことも何となくわかっている。
「その後十さんとの話題も出たと思うんだけど、みんなにはそれについて記者が話を聞きに来たりして迷惑かけるかもしれないから、ホントのこと話しといた方がいいと思ったの」
そう言って、は龍之介を見上げ頷き合う。
「えー、と…その雰囲気は…やっぱり、やっぱりしちゃうわけ?」
「みんなとは一緒に仕事する機会も多かったのに、黙っててごめんね」
「十さんと、ドラマの共演後からずっと、付き合ってるの」
衝撃波でも出たんか?
という勢いで、全員が椅子なりソファなりから立ち上がり二歩ほど下がって驚く。
唯一、一織だけは座ったままであったが。
「共演後?!結構経つじゃん!」
「まさかの外泊って…」
「龍くんのとこ、です」
「Oh nooooo!!!十氏!あなた!!私のプリンセスに、なんて…なんてことをぉ!!」
「ごめんねナギ君。でも、は俺のお姫様だから」
小さく笑い、龍之介がそう言いながらの肩を抱く。
どうやら結構独占欲もあるようだ。
「あー、ちょっといいか?」
いち早く大和が冷静さを取り戻し、二人を見る。
「うん、何?」
「俺らに話したってことは、割とみんなもう知っちゃってる?」
「小鳥遊事務所は社長、万理さん。で、今日みんなに話した。紡ちゃんには私から改めて話すつもりです」
「八乙女事務所側は、社長、マネージャーの姉鷺さん、TRIGGERのメンバーが知ってる。他の事務所やそれぞれの家族にはまだ話してないよ」
と龍之介、それぞれの言葉に大和は頷く。
他のメンバーも徐々に冷静さを取り戻してきたようだ。
「明日には憶測ではあろうもののお二人の報道が出てもおかしくない状態にはなっていますが、どう対応しますか?お二人の対応によっては私たちも何かしら考えなければならないと思うのですが」
次いで一織の言葉に、は頷く。
「ざっくばらんに言えば、片思い商法」
「片思い商法?」
の言葉に、陸が首を傾げる。