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君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】

第57章 57




「大丈夫?」
「一瞬呼吸止まって心臓止まったけど大丈夫…」
「…後で両方止まるくらい抱き締めていい?」
「龍くんのぎゅーは止まるんじゃなくて蕩けちゃう…」
「……」
「だから、それ俺らも煽られるんだっつの」
「そろそろその無意識の色気自覚して…」

天の言葉にはきょとんと首を傾げる。
は龍之介を前にすると愛らしさのみならず、色気まで漏れ出すらしい。
その色気に常に中てられている龍之介が更に惚れ込んでしまうのは、無理のないことだと天や楽は納得していた。

「さ、。そろそろ船降りるからね」
「はーい」

龍之介に促され、また渡り板の元へたどり着けば、今回は龍之介が先導し手を差し出される。

「引っ張り上げるから、掴まって」
「ありがとう」

その手を取れば、ゆっくりと力強く腕を引かれ、板に乗れば腰を抱かれる。

「龍くん…」
「キスは待ってて?」

微笑まれ頷けば、腰の腕は解かれて手を引かれる。
最後の一歩でまた腰を掴まれれば、ふわりと持ち上げられ無事渡り切ることに成功した。

「龍はを甘やかしすぎじゃない?」
「そう?」
「俺が龍ならそれくらいするけどな」
「楽まで…」
「甘やかしてるつもりはないんだけど…」
「甘えてるのかな、私…」

苦笑する龍之介にもまた首を傾げて呟く。

「でも確かに、龍くんに甘えてばっかりだと龍くん大変だもんね」
「、甘えていいんだよ」

の言葉に龍之介はの頬を撫で、真っすぐ見つめる。

「龍くん…」
「言ったでしょ?は頑張りすぎる所があるから、俺の前では気を抜いて甘えていいって。俺も甘やかしてるつもりはないけど、に甘えてる部分も多いんだから。も甘えていいんだよ」
「…うん」

小さく頷くに微笑み、龍之介は頭を撫でる。

「仕事で甘えたりすることは無いんだから、プライベートでは良いんだよ。これくらいで。あんまりプレッシャー掛け過ぎると寝なくなっちゃうから」

龍之介の言葉に、天は軽く首を傾げる。
目の前のはどう見ても健康体に見える。
目の下にクマもないし、肌の張りツヤも良い。
疲れている様子も、余り見受けられない。

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