君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】
第57章 57
けれど、忙しくなり、龍之介と共に過ごす時間が減った時、久しぶりに会ったは緊張からか眠ることが難しくなっており、疲れ切っていた。
龍之介が食事を食べさせ、暖かい風呂に入れ、抱き締めて一緒にベッドに入り、ようやく眠りについた。
疲れ切っているくせにその様子を見せようとしないに、龍之介は出来うる限りが甘えられる環境を作ろうと心に誓ったのである。
「龍くんの隣なら寝れるもん」
「俺と会える日の方が少ないんだから、ちゃんと会える日にいっぱい甘えて、いつも寝れるようにしようね」
「ん」
微笑みこくりと頷くの愛らしさたるや。
龍之介のみならず、天も楽も思わず頭を撫でてしまう。
「あんたたち、甘やかすのは構わないけど、撤収しなきゃなんだからさっさと着替える!」
「あ、はい!行ってきます!」
「僕も着替えて来ます」
着替えに向かうと天を見送り、姉鷺は龍之介を見る。
「記者が待ち構えてるから、覚悟しなさいよ」
「はい、可愛い妹分で通します」
「俺らもそう伝えりゃ良いんだな」
「TRIGGERが兄貴分とか贅沢すぎるね?」
後ろから声が聞こえ振り向けば、着替えを終えたらしいの姿。
ちゃっかりワンピースを持っていることから、先ほど言った通り買い取ったらしい。
「鳳さんとの事実を聞きたいのか、俺との関係を聞きたいのかわかんないけどね。もそういう感じで」
「十さんの事は頼れるお兄ちゃんとして慕ってますって感じで良いよね」
「うん。じゃ、いこっか」
「一緒に行くわけ?わざわざ?」
「別々に行動したら余計怪しまれそうだし」
の言葉になるほど、と頷き、天は苦笑する。
「会見とか番宣でも仲がいいことは隠してなかったもんね、二人とも」
「そう。だから、これまで通りなんだよってアピールしておこうかなって。ね、龍くん」
「そういうこと」
のおかげで龍も策士になって来たね、と呟き、くすくす笑いながら四人で駐車場まで向かう。
「いるねー」
「いますなぁ…」
「」
「ん?」
「行こうか」
「龍くんとならどこまでも」
嬉しそうに微笑み、一同駐車場手前に待ち構える記者の元へと意気揚々と向かうのであった。