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君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】

第54章 54




後ろから、ふふ、と笑いながら近づいてきたに振り向き、龍之介は目を見開く。
真っ白なシフォンのワンピースドレス。
ハーフアップのヘアスタイルは髪がまかれ、どこぞの令嬢のごとき清楚さである。

「……」
「あれ?龍くん?」
「俺、こんなかわいい子と付き合ってるの?え…いつも可愛いけど、すごい…凄く似合う」
「いつも私そんなにダサい…?」
「そういう事じゃなくて!そういう格好始めて見たから…可愛い…」

共演したドラマでは和装が多く、その後の共演も龍之介のイメージに寄せての仕事が多かったことから、可愛いよりはセクシーさを強調した衣装が多かった。
更にの私服はゆったりとしたものが多く、今回のふんわりとした清楚系の衣装は龍之介にとって新鮮だったらしい。

「ちょっと、このワンピース買い取るわ」
「俺が服代払う」
「どれだけ着せたいの」

そんな会話を交わしながら一同ぞろぞろとロケバスへ移動する。

「しわにならないように気を付けないと…!」
「サポートするよ」

龍之介の介添えで無事に席に着いたは、スマホを開いてラビッターを開く。

「いやだーーー…まだトレンド入ってるぅ…」
「そりゃ…の初スキャンダルだから」

隣に座った龍之介がスマホを覗き込み苦笑。
順位は下がっているものの、まだの名前はトレンド入りしており、更にその少し上には龍之介の名前も見られた。

「やばい…三角関係って書かれるのも時間の問題では…」
「記事にはなってねぇけど、ちらほらそんな感じの意見は出てるな」

同じようにラビッターを見ているであろう楽が呟く。

「…TRIGGERにだけは迷惑かけたくなかったなぁ」

小さく息をつくの頭をそっと撫で、龍之介はの肩を抱き寄せる。

「大丈夫。俺たちはこんなことで潰れたりしないから」
「…うん」
「だってそうだよ」
「龍くん…」
「おい龍、ここ家じゃねぇぞ」
「…あ」

幸いスタッフはまだ乗り込んではいないが、マネージャーの姉鷺はお怒りのご様子。
万理は姉鷺の後ろから苦笑交じりに二人を見ていた。

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