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君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】

第52章 52




「やきもち妬いてたの?」
「意外にやきもち妬きなのかもしれない…」

の言葉に小さく笑い、龍之介はを膝に乗せ抱き締める。

「今までもこれからも、俺にはしかいないよ」
「ん…ありがとう。龍くん…愛してる」
「俺も愛してる。…大神さんに電話して、今日泊まれるか聞いて?」
「ふふ、了解」

明日はTRIGGERと仕事。
龍之介と共に現場入りしてもいいか万理に電話し、十秒ほど唸られた後、何とかOKが出た。

「OKだって」
「良かった。よし、食べ終わったらお風呂入ろっか」
「うん!」

ぴったりとくっついて食事をし、風呂に入り、ひと時も離れずに体を重ねる幸せな夜。
しかしその翌日。
は人生初のスキャンダル報道に見舞われた。
全く身に覚えのない相手の名前、身に覚えのない場所で撮られた写真、身に覚えのない行動。

『女優として人気が高まっているさん。そんなさんに熱愛報道です!』
「はぁ?」
『お相手は、何と共演経験もある、人気イケメン俳優の鳳響也さん』
「誰?!!あ、鳳さんか」

歯を磨きながらテレビを付けたらこれである。
相手は龍之介と共に初主演したドラマでを何度も食事に誘っていた俳優だ。
龍之介も同じように歯を磨きながらの横に立ち、首を傾げる。

「一緒に写ってる子、じゃないよね」
「うん、背格好は似てるけど私こんな服持ってないし…あ、指輪かな?私と同じ位置に指輪してるわ」
「あと鳳さん、このマンション住んでるんだよね」
「え、そうなの?」
「うん。だから、昨日のこと聞かれたんじゃないかな」
「なるほどなぁ…」

呟けばスマホが鳴る。
急いで口をすすぎ、電話に出れば大慌ての万理であった。

『!テレビ見た?』
「はい。完全なる人違いですけど」
『うん、今こっちも週刊誌に抗議の連絡入れたとこ。今は?』
「龍くんと居ます」
『なら良かった…。今日の現場、記者が押しかけてくると思うから、今から迎え行くね!』
「はい、わかりました。準備しときます」

記者が押しかけてくる中、龍之介の車から堂々と降りるわけにはいかない。
万理の迎えを待つ間に準備をせねば。

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