君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】
第48章 48
「ん……」
「龍くん…」
「スイッチ入っちゃった?」
軽く首を傾げながら龍之介はを抱きしめる。
そのまま口付け、頭をそっと撫でる。
「今日、龍くんの家行っていい…?」
「うん、良いよ。おいで?」
「いっぱい…ぎゅってして?」
「いつまでもしてあげる。俺の事もたくさん愛して」
「ん…愛してる」
どちらからともなく口付け、そのままそれは深まっていく。
このまま抱いてしまいたいが、今はまだ仕事中。
ここは堪えて唇を離せば、を見て目を見開く。
「何でそんな色っぽいの…」
「そんな事ないもん」
「もぉー可愛い…」
抱き締められ深く息をつく。
その吐息にすら愛情を感じ、はさらに龍之介にすり寄るのであった。
休憩も明け、最後のシーンの撮影。
「セリフなしで構わないんで、さっきより愛情たっぷりに絡んでいただいて。さんは時折困ったような戸惑うような…そんな感情を出して欲しいんです」
「わかりました」
スタッフの言葉に頷き、は龍之介とベッドに上がる。
「なんか俺、俺に嫉妬しそう」
「私も、龍くんに後ろめたい気分」
呟けばくすくす笑い、寝転がってシーツを被る。
スタートがかかれば、そっと口付けられは龍之介を見上げる。
「すごい…」
「戸惑ってんのがこっからでもわかる目してるな」
「彼女は本当に演技が上手いね」
感心したように呟く天と楽、そしてスタッフ。
ほどなくして無事OKが出され、本日予定していた撮影を無事終えることが出来たのであった。