君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】
第48章 48
「ふぅ…緊張した…」
「お疲れ様、」
「、ホントに緊張してた?」
「お疲れさん、」
バスローブを着込み小さく息をつけば、龍之介に頭を撫でられる。
天と楽も、を見て見事、と頷いた。
「皆さん、私が照れるからわざと名前呼んでますよね?」
「察しがいいね」
「俺は普通に呼んだだけだよ」
「龍くんはそうだろうけど」
くすくす笑いながら先にベッドを降りた龍之介が、に手を差し伸べる。
その手を取りベッドを降りれば、再度頭を撫でられた。
「皆さんお疲れ様でした!さんは明日もまだありますので、風邪ひかないように着替えお願いします」
「はーい。…今は暑いくらいだけどね」
「くっついてたしね」
の言葉に頷きながら龍之介もバスローブの腰ひもを結ぶ。
その仕草さえ、色っぽいとは何事だろうか。
「明日の天気も良いだろうけど、暖かい恰好でくるんだよ」
「はい。くじょ…天にも周りのスタッフさんにも迷惑はかけません」
「ん、よろしい。今日はこの後どうするの?」
楽屋へと戻る道、天の問いに、は龍之介を見上げる。
スタッフは片づけに忙しいのか、周りに姿は殆どない。
「デート」
の視線を受け、龍之介はの肩を抱きながら微笑む。
そんな龍之介に、頬を染めながらは嬉しそうに微笑む。
「おうちデートだけどね」
「私はそれで充分。龍くんとなら、どこでも楽園」
すりすりと龍之介に抱き着き胸に擦り寄るの頭を撫でる龍之介。
「いいね、子犬みたいに甘えてくる彼女」
「な。べったべたに甘やかしてぇ…」
そんな二人を何とも羨ましそうに見つめる、天と楽であった。