君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】
第40章 40
セットも先程の白基調のものから、黒と金色を基調としたものに早変わりしていた。
監督の指示でセットに上がれば、が先にベッドに上がり龍之介に手を差し出す。
その手に触れてベッドに上がれば、二人は膝たちになり向かい合う。
「十さん、いいですか?」
「ん。良いよ」
が膝たちのまま一歩近づき、龍之介のシャツに手をかける。
そのままゆっくりとボタンを外していけば、内側に手を入れ抱き着く様にシャツをはだけさせ、脱がせた。
「そのまま二人でこっち向いて、そう、おっけ!さっきより濃いめに・・いちゃつかせていいです?」
「「本人に任せます」」
監督の問いに再度姉鷺と万理は頷く。
監督の視線がと龍之介に向けば、二人もまた頷いた。
「おっけ!いちゃついてー!」
「加減してね?」
「頑張る」
くすくす笑いながら、龍之介はの腕を掴み引き寄せ、片方の肩ひもを下ろし、反対の手でベビードールの裾をたくし上げるように腿に手を這わす。
視線は二人ともカメラ。
けれど時折が龍之介を見上げるのは、きっとカメラに写せない情欲が瞳に灯ったのを自覚したから。
この顔は、龍之介以外に見せたくなかった。
それが分かるから、その度に龍之介はに口付ける。
「龍、抑えきれるかしら…」
「頑張ってほしいですね」
への惚れ込み方が相当なものだと知っている姉鷺と万理は、少々ハラハラとした気持ちで二人を見る。
何度目かの口付けの後、龍之介はをベッドに組み敷いた。
片膝を立てたの足を撫で上げ、腰に腕を回してを自らの腰に引き寄せる。
「ん…」
これには周りのスタッフも驚いたが、マネージャー二人が止めないことに冷静になる。
アウトならばマネージャーが率先して止めるのが暗黙の了解だからだ。
「ラブシーン見てるみたい」
「二人ともエロい…」
「さん、さっきと別人」
スタッフも、一部頬を染めながら撮影を見守る。
「十くん最後!ちゃんの胸辺りに顔寄せて」
「…」
「良いよ…きて…?」