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君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】

第38章 38




「オファー?」
「来月の終わり、TRIGGERがアルバムを出すのよ」
「知ってます。五枚予約しました」
「気が早いうえに愛が重い…まぁ、いいわ。お買い上げありがとう。で、その特典に…」
「ソロ曲のミュージックビデオが付きます」
「ガチファンじゃない!!」

ガチファンである。

「で、そのミュージックビデオに、ちゃん、出て欲しいのよ」
「…?」

そこ首傾げちゃう?
きょとん、とした顔で首を横に捻る。
どうやら現実味がないらしい。

「天、楽、龍、三人それぞれミュージックビデオを作るんだけど、その相手役をすべてちゃんにやってほしいの」
「私が…TRIGGERのアルバムに…携わることに…?」
「そういうことに」
「ではスケジュールを見てご返と…」
「やります!!!!」

紡がタブレットを開いた瞬間、は身を乗り出して即答である。

「ちゃん、スケジュール…」
「お願いします!!後生ですから!絶対この仕事だけはやらせて下さい!!!」
「来世まで賭けちゃったわよこの子」
「わ、わかりました!えっと、来月リリースってことは、もう撮影入りますよね」
「ええ。編集や音入れもあるからできるだけ早い方がありがたいけど」

姉鷺もスケジュールを取り出し、紡がタブレットを見れば軽く首を傾げる。

「オフ、無くなりますよ?」
「良い!TRIGGERのMV出れるならオフなんていらない!」
「さすがTRIGGERに狂った女優」
「、そんな風に呼ばれてるんですか」

ふと聞こえた姉鷺も言葉に龍之介は苦笑交じりに問いかける。

「龍に狂ってるのかもしれないけど」
「そう言ったら俺の方がに大分…」
「そうね。まさかいの一番に抱き着くとは思わなかった」
「すみません…」
「何日会ってないわけ?」
「一日…?」
「馬鹿なの?」

素で突っ込んでしまった姉鷺である。

「はい!OKです!一日半取れました!」
「じゃあ、頼むわね」
「頑張ります!…あれ?ソロ曲って十さん…」
「RISKYな彼女だね」
「…っ」

龍之介の返答に、は手で口を押え、よたりと後ろにふらつく。

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