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君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】

第225章 225




「カフェのご飯って、あんまりお腹満たされなくない?」
「そうですか?」
「十くんと行くことある?」
「そうですね、割と…でも美味しそうに食べてますよ?」
「ファーストが板についてるね、十くん」
「というか、レシピ研究に余念がないというか…料理好きですからね、龍くん」

美味しいものを食べて、自宅でも作ってみる。
それが龍之介の楽しみでもあるようだ。

「なるほどなぁ…」

メニューを眺めながら頷き、万理は正面に座るを見る。
見れば見る程、最近更にその魅力に磨きがかかっているように見えるのは、己の欲のせいか、マネージャーの欲目か。
ただそこにいるだけで絵になってしまうは、眼鏡をかけていても店内の視線を浴びに浴びている。

「、決まった?」
「はい、バーニャカウダセットにします」
「へぇ、ヘルシーだね。俺も同じものにしようかな。飲み物は?」
「うんと、アイスティーにします」
「了解。すみませーん」

店員に呼びかけ注文を伝えれば、メニューを下げてもらい万理はタブレットを取り出す。

「年末のみっちりスケジュールだけど…」
「はい。局移動も多いんでしたよね」
「そう。歌って踊って喋って演技してのオンパレードだよ」
「うひぃ…でも年始のお休みの為に頑張りますぅ」

がくりと項垂れるに、万理は苦笑しながら頷きを返す。

「大晦日のブラホワが今年一番最後の仕事になるね。女性シンガー部門の優勝候補なわけだけど…新曲で良いね?」
「はい。もう曲変更もできませんし、後は調整してくだけですから。IDOLiSH7も2連覇かかってますし、事務所としても気が抜けませんね」
「うん、そうだね。で、が優勝した場合、またちょっと忙しくなるんだけど…」
「覚悟の上です。…え?年始の休み短くなります?」
「ううん。そこは死守する」

はっきりと言い切る万理に、はこれ以上ない頼もしさを覚え、ありがとうございます!と頭を下げる。

「年始にアルバムの発売があるし、スケジュールを縫って縫って、ライブをねじ込むかもしれない」
「うそん…ライブできるのは嬉しいですけど…今から会場押さえられるんですか?」
「1日限りで大きな会場でやるのと、何日かに分けて規模の小さい会場でやるの、どっちが良い?」

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