君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】
第221章 221
唇が触れ合う寸前、天と楽が同時に二人に声をかける。
「見えないとこでやって」
「朝からいちゃつきまくってんじゃねぇ」
「へへ、ごめんね?」
「ん……」
「謝りながらいちゃつき倒すな」
謝りながら龍之介に口付けると、そんなを抱き締める龍之介。
いつもの光景ながら、それでもやっぱり羨ましい。
「ごめんごめん。さ、ご飯食べよ」
「うん」
4人で食卓を囲み、いざ朝ごはん。
「、今日帰り遅いよね」
「うん。打合せ入っちゃったから22時くらいになるかなぁ…ご飯がてらだから、晩ご飯準備しなくていいからね」
「わかった。俺こっちでがすぐ寝れるように準備しておくね」
「ありがとう」
「ほんと、激務だよな」
「お正月休みだからその分今出とかないとね」
「龍の実家行くんだよね」
「うん。楽しみ!」
それが何を意味するか、分からないはずもない天と楽。
揃ってため息である。
「俺たちのが…」
「結婚しちゃう…」
「まだしないってばー。報告だけ」
「そうだ。どこかで地元の友達と会うんだけど、も行く?」
「うーん…やめとく。私がいると気遣わせちゃうし。特に龍くんが私ばっか構っちゃいそうだし」
よくわかっていらっしゃる。と、天も楽もの言葉にこくりと頷く。
「だろうな」
「大正解」
を一人にさせない為に上京してきた友人との約束を断ったのだ。
何が何でもを優先させる節がある龍之介がを放って友達と遊ぶなどあり得ない。
「う…でも心配…」
「となると、も一緒の方が龍は安心なんじゃない?」
「かもな」
「そーお?でもお友達に気を使わせるのはなぁ…私人見知りだし」
「どこがだよ」
「すぐ人の心鷲掴みにするくせに」
盛大なツッコミを受け、あれー?とは首を傾げる。
「あれ?」
「みんないい人ばっかりだし、大丈夫だよ。だからも一緒に行こ?」
「うん、じゃあ…行くかも」
「良かった」
心底安心したように微笑む龍之介に、もまた微笑む。
この笑顔にもかなり弱い。
「さて、ご馳走様」
「片づけはしとくから、準備しておいで」
「ありがと龍くん、愛してる」