君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】
第220章 220
「ありがとうございました!楽しんでもらえましたかー?」
「楽しかったー!」
「の初ライブだね!最高だったよ!」
「初ライブのお客さんがこんな錚々たるメンバーで幸せー!ありがとうございましたー!」
何とも嬉しそうな笑顔でぺこりと一礼するはまさに天使。
そんな天使はステージを降り、龍之介に抱き着く。
「お祝いになったかな?」
「最っ高の贈り物だよ!本当にありがとう」
「ふふ、喜んでもらえてよかった!」
「」
「天!」
「ありがとう、すごく嬉しい」
「どういたしまして!」
「、サンキュ。親父からメッセージ取るとかすげぇな、お前」
「お願いしたら快く受け入れてくれたよ。TRIGGERの初期の映像も、八乙女事務所提供!」
そういえば親父もに甘かった…
そんな事を思い出し、楽は思わず苦笑する。
他事務所の女優が他の事務所の門戸を潜るのはそれなりに勇気が要っただろうに。
「お前ホント最高」
「ん?へへ、ありがとう!」
「ちゃん」
「はい!…ぶみゅ」
呼ばれて振り向いた瞬間に両頬を線の片手でむぎゅっと掴まれる。
「…可愛い声出すのやめなさい。君は一体、どれだけの才能をそのちっこい頭に詰め込んでるの」
「ユヒひゃん…」
うん、可愛い。
の反応に、己の行動からかけ離れた感想を浮かべながら、千は頬から手を離し、ぽふりと頭を撫でる。
「そういえば、いつ曲なんて作ってたの?…すごく忙しいのに」
「曲の作り方は万理さんに聞いてたから…新曲作る時に作曲家の先生にアドバイス貰いつつ、作ったの」
休む暇もないほどの過密スケジュールの中、2曲作り上げたということだ。
嘘だろ…と千が頭を抱えているのが見えた。
「ユキさん!あれ!あれです!長年あっためてたの生み出したんです!製作日数で言ったら5年くらいかかって作ったやつです!」
「どういうこと?」
「興味はあったんです、ずっと。自分がこの仕事するなんて思ってなかったけど、音楽は好きだったから。社長にスカウトされて、龍くんに出会って、この溢れる思いどうしたらいいの!?ってなった時に万理さんに曲の作り方教わって…で、生まれた曲です。だから才能とかじゃないと思うんです。これからまたすぐ作れって言われたら、多分できません」