君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】
第218章 218
「…だな。アイツほんとすげぇよ。さすが俺たちの妹だ」
「イチャ付きっぷりもすごいけどな」
大和の言葉に一同がそちらに視線を向ければ、相変わらず抱き合って愛の言葉を紡ぎ合っていると龍之介の姿。
そろそろ引き離さねば周りのスタッフが仕事にならない。
「はぁ…止めてくるわ」
「俺も行きます」
姉鷺と万理がため息つきつつ近付けば、その気配を察したのかと龍之介はしゅばっと離れる。
「イチャついてません!!」
「甘やかしてません!!」
虚言にもほどがある二人に怒る気も失せたのか、姉鷺と万理はがっくりと肩を落とす。
「人目」
「気にしなさい」
やっとこさそんな注意文言を告げ、2人が頷いたのを見届ければ、万理は顔を上げてそっと微笑む。
「打ち上げ、Re:valeが用意してくれるって」
「サッサと着替えていくわよ。、あんたも」
「へ?」
「うちの優勝の功労者連れてかなくてどうすんのよ。行くわよ!」
「はい!じゃあ龍くん、着替えないとね」
「そうだね」
「、俺先行って準備手伝おうと思うんだけど…」
「あ!私も行きます!」
万理の言葉には片手をあげ挙手である。
珍しいな?と万理が首を傾げればサプライズを準備したいとのこと。
「なるほど」
「龍くん、天、楽、打ち上げ会場でRe:valeさんの手伝いしながら待ってるね!」
「うん、また後でね」
「うん!」
にぱりと微笑み、は万理と共に一足先に会場を出る。
「サプライズって?」
「何か贈ろうかなって色々見たんですけど、なーんか違いなって思ってて」
「うん」
「だからちょっと、ファンの子たちに協力を仰ぎました」
「?」
「映像ですけどね」
「映像…あ、もしかしてアレ?」
の返答に万理も予想がついたようで、なるほどと頷く。
「スクリーンとデッキ、ありますよね」
「うん。あるはずだよ」
車は順調に会場へと辿り着き、と万理は車を停め会場へ向かう。
「あ!バンさん!ちゃん!」
「モモさん、お疲れ様です!」
「テレビで見てたよー!」
「私は出てないですよー」
くすくす笑いながら百に肩を組まれるままに会場へと入る。
「あんまり大掛かりにはしてないよん。でもめいっぱいお祝いしちゃおう!」