君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】
第212章 212
小首を傾げ笑顔で問いかけるは、小悪魔感満載である。
そんなにNOと言える者がこの場にいるだろうか?いやいない。
「思う存分、甘えて良いよ」
「目いっぱい甘やかしてやる」
「やった」
「、俺妬いちゃう」
「?龍くんがいっぱい甘やかして可愛がってくれるでしょ?」
「~~可愛いぃ~…」
「今度は龍の眼がハート」
「お前らホント、爆発しろ」
「物騒だよ楽?!」
ため息交じりながらも楽しそうな楽に皆で笑い合いながら、和気藹々と夕飯を準備し、テーブルを囲む。
「名古屋かぁ…手羽先、味噌煮込み、きしめん…ういろう…」
「食いもんばっかだな」
「名古屋行ったことないもんー」
「お土産買ってくるね」
「ありがと、龍くん」
にぱりと微笑みながら龍之介の肩に頭を乗せるは何とも可愛い。
「」
「ん?」
「ご飯粒」
「ふぇ…」
言うなり軽く顎を掴み、口の端に龍之介の唇が触れる。
齢17なのに子供のように米粒を付けてしまったことと、天と楽の前で口付けに近いことをしてしまったことの気恥ずかしさで真っ赤になっていれば、天が龍之介をビシッと指さす。
「付いてなかった」
「ん?」
「え?」
「米粒なんざつけてなかっただろうが」
「ん?」
「えぇ?!」
とぼける龍之介に、驚く。
どっちなんだと天と楽、龍之介を交互に見ていれば、龍之介は微笑みの頭を撫でた。
「ごめん、付いてなかった」
「えー?!」
「があんまりにも可愛くてつい…ごめん」
「謝らなくていいけど…もぉ、そのまましてくれたって良いのイ」
両手を合わせて謝る龍之介の頬をそっと撫で、今度はが龍之介の顎に触れ口付ける。
「…」
「悪戯っ子な龍くんも可愛くて好きだよ?」
「悪戯か?さっきの」
「イチャつくなら二人きりに時にしてよね。全く」
ふてくされたようにそっぽを向く天に、は小さく苦笑し、天に手を伸ばす。
「てーんー」
「何?」
「拗ねても可愛いからこっち向いて-?」
「可愛いのはでしょ」
「天の方が可愛いもん」
「…」
「天」
「だってば」
「二人とも可愛いよ」
「いや、だろ」