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君は水面に輝く光【アイドリッシュセブン 十龍之介】

第211章 211※




「キスしてる間、お互いの体に触っちゃダメ」
「え?!」
「手を繋ぐのもダメ」
「ん?」
「龍くんが私の体に触ったら龍くんの負け。私が龍くんの体に触ったら私の負け」
「うん…ん?負けたらどうなるの?」
「相手のいう事聞くの」

ルールは単純明快。
けれど、難易度はこの二人にとってはとてつもなく高い。

「体勢はこのまま?ほっぺとかもダメなんだよね?」
「いえす。触れ合うのは今の状態までとキスだけ。良い?」
「うん、勝てる自信無いけど…俺が勝ったらが早く寝れるもんね」
「私が勝ったら…覚悟してね?」

にんまりと笑うに、龍之介もまた頷いてから微笑む。

「いくよ?よーい、スタート」

スタートがかかると同時に、は龍之介にそっと口付ける。
いつもなら抱き寄せる腕をぐっと堪え、龍之介もまたからの口付けを受け、唇を吸い上げ舌を絡ませる。

「っは…ん、ぅ…」
「ん…やばい、触りたい…」
「い、いよ?龍くんが…ん、負けちゃう……け、ど…」
「負けない…は、もっと、乱れていい、よ…?」
「んぁ…」

口付けの合間に言葉を交わし、互いを挑発する。
もまた、いつもの癖で抱き着きそうになるところを、腕を伸ばして我慢である。

「ぁ……ん…りゅ…ちゅ…」
「かわい…ん」

もどかしさはこれまで以上。
徐々に激しくなるその口付けに、二人とも我慢の限界が近づく。
とはいえ、大なり小なり負けず嫌いな部分もある二人は簡単にギブアップなどしない。

「んぅ…っ、あ…」
「そん、なに喘いで…もう触りたい、でしょ…?」
「りゅ、くんも…でしょ…?」

触れ合っているのは唇と、膝に乗っているが為に密着している互いの腰。
その腰すら、動かしたら負けだという意識が働き、押し付けたまま動くのを堪えている。

「…っ」
「龍くん…」

そして数分が経ったころ、とうとう二人の勝負の決着はついた。

愛してる。

その囁きが、とうに限界を迎えていた龍之介の腕を動かした。

「あっ、ん…っ!ん…ふぁ…ちゅ、ぁ…んふふふ」
「負けた…愛してるはずるいよー」
「ふふ、愛してる。私の事触りたくて我慢してる龍くん、超色っぽかった」

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