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【好きなキャラ短編集】MAD HEAD【R18】

第8章 乙骨憂太くんに愛されたい①


 


翌日。

寮には憂太の姿が見当たらなかった。



これから任務にいくのにな。



今日の任務はちょっと厄介で、女性ばかりを襲う呪霊らしい。

等級も不明。



流石に特級ってことないよね?

嫌な予感がしてならない。



溜息を零して、一人討伐に向かった。



残念なことに、嫌な予感ほど良く当たるっていうよね。



正にそれだ。

相手は生得領域まで使う特級呪霊だった。


一人じゃ倒せないと悟った私は、逃げるに徹したけど。

やっぱり無理で、ボロボロにされてしまう。



次、食らったら死ぬだろうな…



朦朧とする意識の中で、影灯篭のように憂太を想う。





「……キス……しておいて…良かったな…」





皆。

憂太。

今までありがとう。





「名前っ!大丈夫か!?」

「名前ちゃんっ!今、治すから!」





ぼんやりと聞こえる真希ちゃんと憂太の声。



私。

夢みてるの?





「…ゆう…た……」





最後に声が聞けて良かった。



冬のように寒くて堪らない。

私は眠るように目を閉じた。


 
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