第7章 両面宿儺に愛されたい
「ここじゃ寒いし、家来る?」
「マジ?いいの?」
そんなキラキラした目で見ないで欲しい。
「言っとくけど、家そんなにきれいじゃないよ」
「全然いい。寒さしのげれば」
「じゃあ、行こうか」
「おう!」
この時、彼を誘ってしまったのが運の尽きだった。
「ダメだ―!全然繋がんねえ!」
「友達、そんなに危ない所にいるの?」
あれから悠二くんに色々な話を聞いて、私も心配になる。
呪いを祓いに一緒に来た友達。
その2人が行方不明とか、気が気じゃないよね。
「どこに行くって言ってたの?」
「それが分かんなくて、何とか小学校って言ってたんだ」
何それ?
何とか小学校は流石に分からない。
隣町にも小学校はあるし。
「何か嫌な噂がある小学校とか知んない?」
「えー…」
残念なことに全く心当たりがない。
「役にたてなくてごめん」
「いや、苗字には良くして貰って感謝してるよ」
でも心配だよね。
私も気になって仕方がないよ。