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【好きなキャラ短編集】MAD HEAD【R18】

第6章 三ツ谷隆くんに愛されたい②


 


「そんなに息切らして、どうしたの?」

「はぁっ…はぁっ…これ。新しい追加の企画書です。今日の会議に」

「うん。分かった。大丈夫?」

「はぁっ…はぁっ…大丈夫ですっ!」





全力疾走してきた後輩から、資料を預かる。


見出しには『三ツ谷隆コラボ企画』と書いてあった。



えっ?

三ツ谷隆って、あの三ツ谷隆?



じゃあ彼女たちが言ってたのは、彼のことだったの?



呆然としていると、肩をトンッと叩かれた。





「ヤリ逃げ姫じゃん。久しぶり」

「えっ?あっ…ああっ!」





そこには本物の三ツ谷隆がいた。


反射的に数歩後ずさる。





「し、失礼します!」

「あっ、ちょっ!待てっ!」





デジャブ。

彼を残して、私はエレベーターに飛び乗った。


まさか会社で会うなんて。



しかもヤリ逃げ姫って…

もしかして怒ってる?


あんなこと言いふらされたらどうしよう。

会社で変な噂がたっちゃうよ。



なんとか彼と接触して、口止めしなきゃ。



ああ、もうっ!

私のバカー!



頭を抱えずにはいられなかった。


 
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