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【好きなキャラ短編集】MAD HEAD【R18】

第5章 三ツ谷隆くんに愛されたい①


 


「ねえ?お姉さん一人なの?」

「んん?」





肩を叩かれて、振り向く。


頭が軽そうな男。

“ちっ”と舌打ちをしたくなる。


酔いが回って状態の私に絡むなんて、いい度胸じゃないか。





「何か用?」





男を睨みつける。





「一杯奢らせてよ」

「結構です」

「店長。アレ頂戴」

「畏まりました」





店長にスッとお酒を出される。


別にいらないのに。

何なのよ。





「これ飲めばどこか行ってくれる?」

「ははっ!いいよ!」




何が面白いのか、男は笑った。


私は一人で飲みたい気分なのに。


これを飲めば構わないでいてくれるという男。

それなら、飲んであげるよ。


私はお酒をぐいっと飲みほした。





「これで満足?」

「うん。じゃあ行こうか?」

「はっ?」





意味分かんない。

放っておいてくれんじゃないの?



文句を言おうとした瞬間、空間がぐにゃりと歪んだ。





「あれっ?」





男に凭れ掛かってしまう。


 
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