第2章 事件2.刑事2人恋に迷う
「違います!まず彼氏じゃないし、私昨日はどうかしちゃってたみたいで、彼の事好きかもって思ったのは気のせい!」
「「え?そうなの!?」」
佐藤と高木は声を合わせて驚いた
昼までは好きになってしまったかもしれないと話していた筈なのに、今は気のせいだったと否定する
ようやくカナに恋のチャンス到来と思っていたが、昼との態度の違いに困惑した
カナはというと公安と飛田の話を避けたい一心でいて、なんでポアロへ来てしまったのかと後悔している
「僕は女性からのプレゼントは何でも嬉しいですけどね。でも、あまり気持ちの重たそうな物は困ってしまうかも…」
安室がカナの目の前にアイスカフェラテを置きながら答えてくれたが、もうプレゼントという名のお礼を贈る相手はいないので苦く笑うしかない
続いて安室は佐藤へもアイスカフェラテを、高木にはアイスコーヒーを置いて、佐藤と高木に聞くのだった
「それで、星宮さんは昨日何があったんですか?」
「私じゃなくて2人に聞くだなんて安室さん酷い…」
苦笑いをしたカナでは教えてくれないと判断した安室の行動にカナは涙目である
「この際だから聞いてもらったら?彼の突破口見つかるかもしれないわよ?」
「私、ぜひ聞きたいです…!」
「ボクも星宮刑事の昨日のこと聞きたいな~!」
飛田のことは諦めようとしているのに周りは盛り上がる一方でもうこの際だから話して楽になってしまおうかと思い始めるのだったが、「忘れてください」と風見が脳内に出てきてストップをかける
「昨日たまたま助けてもらった彼がかっこよかったなーってだけです!はい、この話はおしまい!」
両手を合わせてお開きにしようとしたのにも関わらず、相変わらずの高木が余計なことを口走っていく
「付け足すと、昨日非番で水難救助をした時に一緒に救助にあたった彼が星宮の事も助けてくれて、ときめいちゃったみたいなんですよ。いやぁ星宮もやっぱり女の子なんだなーって嬉しくなっちゃって!」
「高木君余計な事付け足しすぎっ!私生まれてからずっと女の子!!」
顔を赤くしてそう声を上げるも、コナンと安室と榎本は「ふぅ~ん」と視線で詳細を促してくる