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これが恋ですか?【DC/風見裕也】

第3章 事件3.刑事2人恋の始まり


予期していなかった公安からの仕事に「私なんかが公安案件に役に立つのか」と疑問が生まれたが、役に立つかどうかではなく、自分の知らない所ではあるが小森財閥との関わりを持っている以上は役に立てるよう善処しなければならないと思った
とにかくまずは協力する内容を聞かなくてはならないと風見に詳細を求める

風見の話によれば、この公安からの要請は誰にも悟られることなく、家族や同僚にさえ洩らしてはいけないものだと言う
幸い通常業務には差支えがないものなので普段通りにしていて良いとの事だ

「こちらから要請しておいて申し訳ないが、これを守って頂けなければ要請内容は話せないのです」

「仕事のことは誰にも話すつもりはありません。ですが、責任者の目暮警部にだけは公安からの要請を受けている事を、内容は言わずとも知っていて欲しいです」

というのも、イレギュラーに対応しなければならないことがあった時、責任者が知っていてくれればすぐに動くことができるのではないかというカナの考えであった
カナ自身は部署内でも所属年数は少ないので、自分の意見を通すのはまだまだ難しい
通常業務に差支えがないと言えど、念には念を入れておきたいと思った

それを風見に伝えれば少し考えてから承諾してくれて、連絡も直々に入れてくれるとのことでカナはホッと一安心した

「では、本題に入ります」

そしてそう言って始まろうとする風見の説明に構える様に、机の下でグッと拳を握り固唾を飲んだ
風見は上司である降谷から聞いた情報を掻い摘んでカナに話していく

「まず今回の小森財閥秘書夫婦失踪事件には我々が未だ足取りの掴めていない犯罪組織が関与しています。そしてこれは失踪事件ではなく殺人事件だという全貌も見えてきました」

公安へと捜査権が渡っわた途端にもう既に殺人事件へと切り替わっていて、犯罪組織が関わっているということまで捜査が進んでいる
まずその事にカナは驚いた
公安の動きの速さ…一課だってそう遅くはないが、やはり実力と情報量の違いを見せつけられたような気がした

「犯人の特定を急いでいますが、何分証拠が不十分の為特定ができたとしても逮捕まではかなり厳しい状況になりそうなのです。そして新たに今回の犯人の命が狙われているという情報が入りました」

「えっ!?犯人がですか?」
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