第37章 キミと一緒にいたいから
熱も直ぐに下がり、PCR検査も陰性だったマミ。 あの日、あの後。糸さんに。陽良に。山際夫婦に。謝罪を受けたマミ。
『自分のイライラを、人のせいにして苦しめるなんて最低な奴のすることだよ!』
陽良に、正面切っていい放った拓眞。
なぜか、約束の日に、家に来て山際一家と対峙した拓眞。
『拓眞くん! 私の言いたいこと言ってくれてありがとう!』
拓眞は、ナミの心を掴んだのだった。
マミは、糸さんが泣いて謝罪をされたことが……
『陽良くん。 おばあちゃんをもう泣かせないでね』
『はい。 本当にすいませんでした』
心が血の涙を流すくらい、悲しくて。苦しかった 。
その想いは、一生消えないだろうな。って思う。
心の底から謝罪を受け入れた訳じゃないけれど。
陽良には、陽良を 愛してる人がいる。
マミを。
無償の愛で愛してくれたパパとママのように。
『 あんたって子は……バカよ』
愛朱実に、 呆れられたけど 。でも。
ぎゅっ。てしてくれた。
(私こんなに愛されて幸せだよね)
決して辛いばかりじゃなかった人生。
『明日からまた前を向いて歩いて行こう』
マミは、また頑張るって。
少し前向きに生きてみよう って、思うのだった。