第36章 みんなの声が聞こえたよ
「ママ……ありがとう……」
「マミっ」
熱で、苦しい中。マミは。
「みんなの声がね、ハッキリ聞こえたよ……」
「ママが、助けてくれたから……嫌がらせ止まったんだよ。あす……み。ありがとう」
「大事な、みんなの言葉が聞こえてよかった」
って、微笑み、再び目をつむったマミ。
「マミちゃんは、人の心を温かくする、女の子ですね」
拓眞は、だからこそ、なおさら。無理解から、マミを苦しめる人たちが許せなかった。
(俺が、守るから。マメちゃん。もう泣かせたりしないんだ)
拓眞は、決意したのだった。