第16章 チーム 咲岡朔眞《さきおかさくま》
◎◎病院《びょういん》 あそびの へや
「ドキドキするよ~。助けて|愛朱実《あすみ》~」
「マミなら大丈夫!」
「拓眞が紙芝居? とか思ってたけと……なんか分かる気がするなぁ。 癒し系な女の子だね~」
「うるさいよ! |朔弥《さくや》!」
絵を描いて、読み方などの練習を手伝った、マミの親友の。
|岡愛朱実《おか あすみ》
紙芝居の|投影機《とうえいき》など、色々用意してくれた、拓眞の悪友の。
|中庭朔弥《なかにわ さくや》
朔弥には。 『彼女と仲良くなるために、頑張っている訳ね~』 と、カラカワレている拓眞。
間違ってないから、反論出来ない拓眞であった。
「俺ら、四人打ち合わせして、練習してチームワークばっちりだし。大丈夫だよな」 「あぁ、投影機とか機械関係のチェックは任せなさい!」
「頼む。俺は子供たちの様子を見てるから」
出来ることなら。
(マメちゃんの側にさ。いてあげたかったよ) そう、拓眞は思ったけど。
(けどさ)
「愛朱実、そばにいてね?」
「任せなさい! サポートもしっかりするから!」
ハキハキ、さっぱり系の女の子が、マミをサポートするために参加しているし。
── 『拓眞さん? 病院で暮らしている子たちと。あそびのへやに紙芝居を見に来てくれる子たちの様子を見ていて下さいますか?』
(可愛くお願いされたらさ)
もちろん、様々な、病を抱え頑張っている子供たち。もちろん、病院の看護師さんとか、スタッフがそばで見守ってくれる事になっていて。
心配はいらないけれど。
マミは、紙芝居を読むのに。
『いっぱいいっぱいになっちゃって。子供たちの変化にまで、気を回してあげられないから』
って。