第12章 明日からまた二人で、頑張りましょう?
PM20:00 気づけば結構な時間をファストフード店にて過ごしてた。
『遅くなっちゃったね。家まで送るよ』
『近いので、大丈夫ですから!』
『女の子をさ。一人で帰すなんて男として無しでしょ!』
『はぁ……』
って押しきられ。
ファストフード店から10分位の、マンションまで送ってもらい。
『俺んち、こっから15分位の。ファストフード店の少し先の所だから。俺たち、近場に住んでいたんだね! じゃ、またね!』
(また……?)
『……ありがとうございました』
手をヒラヒラと振って、爽やかに、再びファストフード店の方向へ去って行った拓眞。
そして。ハンバーガーセットの代金を払ってもらったままなのを思い出したマミ。
-ガチャ-
「ただいま……」
「お帰りマミ。珍しいわね。貴女が一人。外で食べて帰ってくるなんて」
リビングに入ると、そう声を掛けて来たのは。マミに面差しの良く似た母のナミ。
母と二人暮らしのマミ。心配させないよう。ショートメールで。