第11章 真面目だけど、お茶目な彼女……
「出塚さん。 真剣に私の側の立場に立って考えてくださったことが。私嬉しくて。そんなに気に病まないでくださいね?」
そう言って微笑んだ 彼女。
(泣き顔より、笑顔の方がいいよね)
本当、ずっと笑っていてもらいたいよ。
今まで。コロナ禍の中で。図書館の司書という仕事をしながら、真剣にお客様の事情を考える事なく来た事を、 激しく後悔した拓眞。
コロナ渦の中で。健やかな人と助けを必要とする人が。共に、本当の意味で手を取り合っていく生きていくためには…… 何をどう変えていけばいいか。
(真剣に考えなきゃ……)
拓眞は、真剣な顔で……
「マメちゃん、さっき出塚って噛まなかったね」
考えなきゃ。と。思うそばから、ツイからかっゃう自分に。
ちょっとムッとした表情をしたマミ。
(俺ってバカって)
謝ろうと。口を開こうとした瞬間 。
「出塚さんは、噛んでますね? マメではなく。マミです私!」
にっこりと微笑みながら、返してくれたマミ。 (可愛すぎだし)
真面目なところと、お茶目なところもあるマミに、拓眞は……
心惹かれていくのを感じてた……