• テキストサイズ

【NARUTO】月影の恋人(R18)

第9章 居場所



「ふふ、同じようなこと、考えてた」

「ホント?」

「うん。カカシの匂い、好き……」

逞しいその胸に頬を寄せて目を閉じる。
すると今度はおでこに優しい口付けが降ってくる。

「そういえば……」

「ん?」

「カカシがやきもち焼いたんっていつやったん?」

「……それ聞く?」

カカシがすごく嫌そうな顔で私を見下ろす。
でも、聞きたいし。
だってやきもち焼いてくれてすごく嬉しいから。

「うん!聞きたい!」

「…オレもう30も超えたオッサンよ?この歳でやきもちとか恥ずかしーんだけど……」

「ふふ。でもわたしもやきもち焼いたん正直に言ったしカカシも言ってや」

「そりゃ結はやきもち焼いても可愛いからいーけど……」

眉を下げて困り顔のカカシの方がすごく可愛い。
でもそれを言ったらさらに嫌がりそうだから言わないでおく。
その代わり観念しろと言わんばかりに顔を近づけて催促する。

「ほら、早く!」

「結、楽しそーね……。ま、いいけどさ……」

半眼のままため息をついてカカシが話してくれたのは、予想以上のカカシの愛だった。

「今は、護衛を付けてるじゃない?
で、結が出かけたら毎度と言っていいほど男がナンパしに寄ってくる訳。
夫としてはやきもち、というか……、心配なの。
ホントはどこ行くときも連れてって、一日中オレの目の届く場所に置いといて、オレの手で守りたい……。
帰って執拗に抱いちゃうのも、結の気持ち、確かめてんだと、思う……。
結がどこかよそにいっちゃうのが怖いから……、て、オレ、改めて言葉にしたら、ホントキモいね……」

「キモくない!
嬉しいに決まってるやん」

いつの間にかわたしを包んでくれていたカカシの腕。
わたしも気持ちを伝えるように抱きしめ返す。

「わたしの気持ちは変わらへんよ。
どんな人が来たって、カカシが1番かっこいいし1番大好き」

カカシもわたしと同じように不安になったりしてくれているのが嬉しかった。
なんでもソツなくこなすこの人の、不器用で深い愛が、すごくすごく嬉しかった。

「あー、もう、ムリ。
まだ話さなきゃいけないことあるんだけど、それはまた明日。
今すぐ結のこと、抱きたい」

少し苦しいくらい強く抱きしめられ、首筋に熱く濡れた唇が押し当てられる。


/ 93ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp