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【NARUTO】月影の恋人(R18)

第4章 * 結ばれた二人



「っんっ……」

強引に重なった唇。
唇の感触を楽しむように、何度も角度を変えては、また重なる。
酸素を求めて開いた口から舌が入ってきて、口内もくまなくまさぐられる。
カカシのキスが気持ちよくて、体から力が抜けていく。
肩から二の腕を撫でていた手が敏感な首筋を伝い、思わず吐息を漏らすと、唇がゆっくりと離れた。
目を開けると、欲情したカカシの目がわたしを見下ろしていてゾクリとする。

「はぁ……、もう、ホント可愛いんだけど……」

ぎゅうっと抱きしめられて、カカシの膝の上に乗るように抱き起こされる。

「カカシ?」

カカシはそのままわたしをぎゅうぎゅう抱きしめ続ける。
てっきりそのまま抱かれるんだと思っていたから、少し残念なような気持ちになってしまう。

「結のこと、抱きたい……」

カカシが抱きついたまま小さな声で言う。

「すっごく抱きたいけど、抱きたくない」

「どういうこと?」

顔が見たくて少し離れようとするが、ぎゅっと抱きしめられてそれもできない。

「カカシ……?」

もう一度、強く抱きしめちゅ、と耳たぶにキスされる。

「結のこと、すっごく好きだから、大事にしたい……」

カカシがわたしを大事に思ってくれていることは、優しく触れてくる感触や、言葉や、態度で十分伝わっていた。

「そんなん……」

分かってると言いかけたわたしの言葉に被せるように、苦しそうにカカシが言葉を続ける。

「結は抱かれるのが当たり前の環境にいるでしょ?
だからこそ、初めての2人のエッチを特別なものにしたい……。
オレの性欲だけで抱きたくない」

そんなことを思ってくれてたんだ……。

わたしはカカシの胸をそっと押す。
今度はすぐに腕を緩めてくれたので、わたしはカカシの目を真っ直ぐ見ることができた。

「あんな、わたし、カカシが初めて好きになった人やねん。
で、初めて自分からキスした人で、初めての恋人。
やから、何もかも特別やし、今すぐにだってカカシに抱かれたい。
だって、わたしもカカシが大好きやから」

「結……」

カカシが少し逡巡するように瞳を揺らす。
それからそっと頬に触れて、キスをする。
それはさっきみたいな勢いのあるものじゃなくて、ただ、ひたすら優しいものだった。


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